東京レインボープライド2020参加イベントとして、「第1回 LGBT論文発表会2020 on Zoom」を開催しました。
2020年5月6日は、総勢34名の方にご参加いただきました。参加された方々から5月6日22時時点で頂いている感想の内、掲載許可をいただいたものを以下に記載します。参加していない方にも回答者の意図が伝わるように一部( )で補足をした以外は、すべて原文のままです。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。(感想を頂きましたら随時追加させていただきます。)
ご感想、ありがとうございます。図やグラフ、単語の事前説明などを使ったことで分かりやすいと思っていただけたようで嬉しいです。今回の日程の最終日ということで、前回と前々回の参加者の方々からいただいたお声を活かして取り組みました。また、できるだけスムーズに伝わるように発表原稿やスライドを修正したことも分かりやすくなった理由ではないかと思います。
ただ、手元に何も資料がないという点で不自由な感じがしたとのご意見もいただきました。来年度は、何らかの1枚ものの資料(主要なグラフや図、主なキーワードなど、できるだけ視覚的にシンプルなものを考えています)を事前配布できたらと思います。また、人によっては早いと感じた方もいらっしゃいました。ご意見ありがとうございました。来年は改善できるよう検討します。
性的マイノリティの生きづらさやストレスについて新たな視点を提供できたようで嬉しいです。また、性的マイノリティ以外のスティグマを負わされるマイノリティにまで視野を広げて考えていただける機会になったこともとても嬉しいです。
LGB当事者の方や支援職の方には、マイノリティ・ストレスの概念が、自身やクライエントの認知の特徴や困難の原因を知るための1つの物差しになると思っていただけた点も、今回お伝えできて良かったなと思う点です。
ただ、まだまだ専門的な内容を具体的な日常に役立てるための伝え方は工夫ができそうです。日々の支援の中で考えていきたいと思います。
用語の説明をできるだけシンプルに本質に絞ってお伝えする工夫をしました。分かりやすい反面、そぎ落としてしまった部分があるのも事実です。その点が逆に不十分さとして感じさせてしまう原因になったのかもしれません。
特に「本来感」は発表した研究におけるキーワードの1つでもあり、「アイデンティティ」や「自尊感情」と重なる部分があるため、混同しやすい概念だと思います。本来感については、伊藤・小玉(2005)の本来感尺度を用いました。もし、さらに深く知りたいという方は、伊藤・小玉(2005)をご参照いただけましたら幸いです。
また、スライドのアニメーションの工夫についてご提案いただきありがとうございます。早速対応いたします。
発表中に誤って退室されてしまい発表を聞けなかったという方がいらっしゃったことは、大変残念です。「荒し行為」等へのセキュリティ対策として、またスライド発表しながらZoomを操作しているため、発表中は会議室をロックしました。当初から予告していた処置ではありますが、大変残念です。発表会の後、Zoomアプリが更新され、退室ボタンが目立つ色になるなど誤操作を防ぐ処置がとられたようです。発表後の休憩時間以降はロックを解除したため、再入場し質疑応答は聞いていただけたようで嬉しいです。
今回、24問+アルファの質問をいただきました。丁寧に答えたことを評価していただいた反面、時間を大幅に超過してしまいました。最後までご参加いただけない方も多くいらっしゃり、大変申し訳なかったと反省しております。
また、結果や考察にもっと時間を掛けても良かったのではないかというご意見をいただきました。実際その通りでして、実はかなり結果をコンパクトにし、考察の焦点も絞って伝えています。現在、別の統計分析方法を用いて分析し直し、学術雑誌に投稿準備しております。それが完了しましたら、ぜひ来年の発表では、その分析結果を基に結果や考察をより内容の濃いものにしたいと思います。ご意見、ありがとうございました。
なお、質疑応答の最後に「フォーカシング指向心理療法」について、参加者の専門家の方から教えていただきながらお答えする機会がございました。発表者もフォーカシングについてはまだまだ訓練を重ねている最中です。ご興味のある方は、「フォーカシング・ネットワーク」さんのホームページ内の記事を読まれたり、そこで開催されるワークショップに参加されると、より理解が深まると思うのでお勧めいたします。発表者も参加しましたが、ゆったりとじっくりと安心安全な雰囲気の中、とても深い体験をしました。また、全国で行われるワークショップの情報については、「日本フォーカシング協会」さんのホームページにも多く掲載されています。これらのホームページには、医療や心理の専門家ではない一般の初心者の方でも参加できるワークショップや講演会の情報が数多く掲載されています。フォーカシングは、ストレスに対する日常的なセルフ・ケアとしてだけでなく、本来感を高める効果があることが科学的に実証されています。皆さまの健康増進と幸福感を上げるための手助けになれば幸いです。
5月6日の発表会はプライド・ウィーク最終日ということもあり、たくさんの方にご参加いただきました。当初予定していた30名の定員が満席となったため、急きょ5名追加し35名の方が申し込まれました。当日は今回最多の34名の方にご参加いただき、熱意のこもった沢山のご質問をいただきました。
予定していた1時間半で収まらず、途中で退室しなければならなかった方も多くいらっしゃり、それについては大変申し訳ない気持ちです。来年は、時間に答え終えることができる質問の量を考えて、参加人数を抑え、その分、発表回数を増やすことも検討したいと思います。
ただ、一方で、このような学術研究の発表であっても、多くの方に関心を持っていただけるということを実感し、研究者であり実践家でもある発表者としては大変励まされる思いでした。
この度は、貴重なお時間を頂戴し「LGBT論文発表会」にご参加いただき、ありがとうございました。頂いたご意見・ご感想を大切に、来年以降の企画・運営に活かしていきたいと思います。時節柄、お体に気を付けてお過ごしください。また来年、お会いましょう!!(2020年5月6日・LGBT論文発表会2020 事務局)
【 全日程を終了しました。今後の開催に向けて準備しています 】
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LGBT論文発表会事務局では、一緒に発表してくださる学生や卒業生の方を随時募集しています。来年はぜひ、一緒に発表しましょう!そして繋がりましょう。
もしかしたら、来年以降もZoomを使った発表になるかもしれません。なぜなら、全国&世界中の学生や卒業生がお金を掛けずに参加でき、観覧する人も個人の事情に合わせて安心安全を確保しつつ観覧できるからです。
対象分野は、臨床心理学だけでなく、文学、社会学、医学、福祉、法学、政治、経済、経営学、ジェンダー学、哲学、心理学の各分野、生理学、教育学、宗教学、言語学、人類学、考古学、歴史学、芸術、健康科学などなど何でもありです。動物のセクシュアリティ研究だってありかもしれません。性的マイノリティやセクシュアリティに関連した研究なら何でもOKです。多様性は力だと思います。
大学の卒論発表会や修論発表会で使った資料をベースに発表準備ができます。私の先生は「研究は、それを必要としている人に届くことが大切」とおっしゃっていました。東京レインボープライドという機会に、学術研究が生み出す「希望」を一緒に世界へ届けましょう!
発表者として参加くださる方は、いつでもかまいませんので、ツイッターやお問合せページよりご連絡ください。一緒に考えながらより良い発表会を作りましょう。よろしくお願いいたします。